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昭和と平成の時代を駆け抜けた野際陽子さんの女優人生を偲んで

投稿日:2017年6月16日 更新日:

2つの時代で輝き続けた不出生の女優

昭和、平成と2つの時代を跨ぎ、活躍された女優の野際陽子さんが、13日にお亡くなりになられました。

遺作となったドラマ、やすらぎの郷に出演されるなど、病と闘いながら、最後まで女優として全うされた人生には、ただただ尊敬の念を抱かずにはいられません。

私の中で、野際陽子さんといえば、いつも美しく凛としておられ、そしてちょっぴり厳しいお姑さんという役の印象が強く、今でも鮮烈に残っている作品が幾つもあります。

日本のテレビドラマで、今も最凶のマザコンと名高い、冬彦の母親役などは、私と同じくリアルタイムでご覧になられていた方は、記憶に刻まれているという表現のほうが正しいかもしれません。

ほかには、嫁役に山口智子さんや、浅野ゆう子さんを迎え、壮絶な嫁姑バトルを展開したドラマの数々も、野際さんの代表作であり、日本ドラマ史に残る名作として永遠に語り継がれていくものばかり。

個人的には、鼓を打ちながら嫁への不満をぶちまけるシーンは、美しく教養が滲み出ていた野際さんだからこそ、笑いに昇華できたと思っています。

それまでは、嫁姑バトルで描かれがちな姑といえば、その特権を振りかざし、理不尽極まりないイジメで、鬼ババァという形容詞がピッタリな姑ばかりでした。

しかし、知性と美貌を兼ね備えた野際さんが演じる姑は、行動こそ異常といってよい過激さがありながら、下品に見えず、それでいて背筋をぞっとさせる冷たい空気を一瞬で作り出したり、時には、かわいらしさを覚えるお茶目ぶりなども見せるなど、これまでになかった姑像を見せてくださいました。

こうした姑を演じられるのは、後にも先にも、野際さんお一人だと思っています。

もちろん、これは私個人が、野際さんより魅せられたものの一つに過ぎず、その長い女優人生の中の一幕であることは承知しています。

アナウンサーから、女優に転身された時期は、まだ生まれてもいないので、その時代から知る方であれば、また別人のような魅力を語られることでしょう。

ただ、その素晴らしい女優人生の一端に、作品を通して触れさせて頂いた時間は、至福といっても過言ではありませんでした。

改めましてご冥福をお祈り申し上げます。

職業意識よりも守られる節度を失ったとき

野際さんという素晴らしい女優をお見送りさせていただく様な気持ちで、今回の記事は書かせて頂きました。

そこで、終わりたくもあったのですが、ネットニュースを中心に、野際さんの記事を幾つも目を通すうちに、一つ、残念ともいえる気持ちにさせられたものがありました。

それは、芸能リポーターの前田忠明さんが、自身もレギュラ-で出演しているとくダネで、まだ野際さんが体調を崩されているとだけ報じられている時、その死を伏しておられる事務所に電話をし、何とか静かに見送りたいと願う社長にしつこく食らいついた様子を、興奮気味に語ったという記事でした。

芸能リポーターという職業柄、どこよりも情報を早くつかみたいという功名心からの行動でしょうが、人生を全うされた人への、守られるべき尊厳や敬意を持つことを忘れてはいけないと思いました。

命尽きる直前まで、女優としての信念と共に、役を通して視聴者に伝える事を全うしようとした野際陽子さんに比べて、その死を嗅ぎ付け様と必死になり、長年、野際さんを支えられてきた社長の心を慮る事も忘れ、ただ職業意識だけを優先した愚行は、とても気分を害するものでした。

人間として守らなければいけない節度を失った人が伝える情報は、どれだけ特ダネであろうと、鮮度が高かろうと、その情報価値を心から有難がる事はないでしょう。

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