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最初は嫌いだったはずなのに・・・
何だか、恋愛漫画のような見出しとなりましたね。
でも、この心情の変化って、何もフィクションの世界だけではないと思います。
先日、大衆演劇のプリンスで、人気俳優の早乙女太一さんが、妻である西山茉希さんの第一印象について、
「(自分は)偏屈で、自分の勝手なイメージでその人を決めてしまう性格だったので、(西山は)よくしゃべってすごく八方美人で、本当のことなんて言ってないんだろうなと。何言われても信じない。でもいつの間にか…」
と、2人の子供にも恵まれ、仲睦まじい夫婦という印象からは想像できないエピソードが語られました。
過去の事とはいえ、最悪の第一印象を抱いた相手と、後に結婚までするというのは、かなりのインパクトあるお話ですね。
エピソードでも語られていましたが、自分の中で作り上げたイメージと、実際に話してみてのギャップなどがあったからこそ、最悪の第一印象を払拭し、更に好意を抱くまでになったと言う事になりますね。
物凄く、斜め上からの見方をすれば、好意を持ってもらいたい相手に悪い印象をもたれるのも、その後のギャップによっては、それがプラスに転じる材料となる可能性を示している訳です。
印象が逆転する時のギャップとは
よく、こうした例えで挙げられるのが、学校中で知られる不良が、捨て犬に餌をあげているシーン。
現実、そうしたシーンは見たことも、聞いたこともないのですが、ここで伝えたいのは、意外な一面を見せることは、相手に大きなギャップを与えるという事実です。
そして、これは、相手の印象が良くないほど、大きな効果を挙げる事が分かります。
ただ、その相手に抱かれている印象の悪さにも限度があるでしょう。
生理的に吐き気を覚えるほどの人間に対し、少し優しい一面があるからと言っても、好感を持つまではいかないでしょう。
何より、相手による、想像の加わった印象に対して、実際にそのままの人物像であってもいけません。
つまり、人に嫌われやすい要素(不潔、我侭、人間関係のトラブルが絶えない、お金に汚い、ネガティブな言動が多い)などなど、根本に問題を抱えている人は、このギャップ以前の話になります。
冒頭の早乙女さんのエピソードにしても、明るく誰とも気さくに話せる西山さんに対し、八方美人な人間なのではないかと言う、思い込みからの誤解からでした。
つまり、ギャップというものは、見方によっては、長所でしかない部分を、偏見や思い込みなどのフィルター越しに見てしまっている事から起こっているとも言えます。
ギャップを目の前にしたときの心境
こうした経験は、誰でもあるのではないでしょうか?
無口で、近寄りがたい人だと思っていたら、何かのきっかけで話してみると、とても気配りの出来る人で、ただ少し、人見知りがあるだけだったという事。
職場などでは、いつも明るく人を楽しませる事で、周囲が賑やかな人気者。しかし、プライベートな部分で、家族などの事で大きな悩みを抱えている。
こうした、意外な一面、健気とも感じてしまう部分を垣間見た瞬間、これまで抱いていた相手への印象が、ガラリと変化し、時に好意になることもあります。
ここで分かる事は、ギャップとなる部分は、その人の奥底にある心根や、周囲が知らない事情など、相手の内奥に触れたという感覚から生まれてくると言う事です。
そこに、相手の秘密めいた一面を自分だけが知ったという高揚感が、これまで特別な感情をもっていなかった相手に対し、初めて意識を向ける事になるキッカケにもなります。
それが、相手にこれまで抱いていた印象の逆転であったときに、好意をもつことになる訳です。
ギャップを狙う事はできるのか?
では、一発逆転ホームランのような劇的な効果を挙げることが出来る、ギャップ現象は、狙って出来るのかという事について話していきましょう。
これに関しては、まず、自分がどういった性格で、長所と短所を、正確に把握しておく必要があります。
そして、更に好意を持って欲しい相手が、自分にどういった印象を持っているのかを把握、分析できなければいけないという事も考えれば、超能力者でもない限り、ギャップを狙っていくと言うのは難しいと言えるでしょう。
ただ、ギャップを感じる部分は、相手から見て長所でなくてはいけません。
おとなしそうな人に見えたけど、話してみたら、とてもネガティブな言動ばっかりだった・・・
これでは、ギャップどころか、更に相手の印象を悪くするだけですよね。
ここで言う、ギャップというのは、
おとなしそうな人に見えたけど、話してみたら、自分の話をずっと笑顔で聞いてくれ、とても感じの良い人だった。
また、言葉は多くなかったけど、他の人にはなかった、さりげない気遣いが出来る人だった、という部分などに、第一印象の払拭、逆転が起こるのです。
誤解を受ける部分を直すのではなく、他でカバーする
生来、物静かな性格の人に、いつも周囲の注目を集めるような明るい人間になれと言っても、無理な話です。
また、物静かな部分に、クール、知的、慎み深さを感じる人もいるので、一概に、明るい人が良いという事もありません。
そして、今回のギャップで言えば、その長所を誤解し苦手意識を持たれる事から生まれるわけです。
物静かであれば、根暗な人。
明るければ、がさつでうるさい人。
そこに、まったく別の人間的魅力が備わっていれば、自然とそれを見つけてくれる人がいるという事です。
その為には、自分の長所も短所も、しっかりと直視し、直せる部分は直し、他に伸ばせる部分を探してみると言う事が大事です。
人の輪に積極的に入り、言葉で自分を伝える事が苦手でも、さりげない事に気を配れる人は、周囲がちゃんと見ています。
逆に細かな部分には気がつかなくても、人間関係に対して誠実さをもって付き合う事が出来る人は、相手からも信頼を寄せられます。
ありのまま、という自分や周囲にも甘えた言葉で、まったく努力しない人間よりも、自分の欠点を認めながら、成長を促す事ができる人間の方が、魅力に富んだ人間性を養う事が出来て、それがギャップとなり活かされる事にもなります。